大切に育てた「子ども落語家」 テレビの出演依頼、即座に断った理由 - 西日本新聞
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放送作家・海老原靖芳さん聞き書き連載(77)
私が故郷で主宰する「佐世保かっちぇて落語会」には落語っ子が出演し、2010年8月の第1回落語会から前座を務めています。現在、小学生から高校生までの11人がいて、今年8月25日の20回目の落語会、春風亭一朝さんと一之輔さんの「親子会」では6人が高座に上がり、会場を笑わせました。
落語っ子は落語会開催の3カ月前から、佐世保市の清水地区公民館の和室で週1回の稽古。今の子どもたちは部活や塾があり、忙しいです。受験生もいる。なので、休むのも、やめるのも自由です。台本代も稽古代もすべて無料の「落語の寺子屋」です。
雰囲気づくりのため、子どもたちには定吉、棟梁(とうりょう)、八つぁんなどと落語にちなんだ名前を付けます。一人一人の性格やキャラクターに合わせてオリジナルのネタを私が作り、台本を渡して、身ぶり手ぶりで教えながらやってみせます。
成長する姿は見ていて楽しいものです。稽古は座布団の上にちょこんと座り、お辞儀して始めます。せりふを一生懸命、自分のものにしようとする姿はとてもいいですね。今の学校教育が教えていない、何かを学べると確信しています。
こうした活動をどこかでかぎつけた東京のテレビ局から「子ども落語家」として出演依頼がありました。誘ったのは東京のキー局でコント台本を書いていた頃からの知り合いでしたが、即座に断りました。
私もテレビの世界に40年近くいた身です、その功罪は知り尽くしています。簡単に使って、簡単に捨てる-。大切な落語っ子たちをそんな安直な番組には出せません。プロを養成するつもりもありません。現代の教育にこそ、落語が必要である。そんな思いで始めたのです。もちろん厳しく、優しく教えますが。
国語、算数(あるいは数学)、理科、社会、英語といった教科を学ぶのも大事ですが、落語だって大事ですよ。言葉だけでたくさんの人を笑わせるなんて、この乾いた世の中で、言葉で人を攻撃し、傷つける不健全なネット社会で、なんて貴重な存在なのでしょう。
保護者の方から感謝されることがありますが、いえいえ、こちらがありがとうって言いたいぐらいです。落語を通して子どもたちと接するうちに、世俗のあかにまみれた私の心が、きれいに洗い流されるような場面がいくつもありました。
中でも、一人の少年が流した涙は忘れられません。
(聞き手は西日本新聞・山上武雄)
………………
海老原靖芳(えびはら・やすよし) 1953年1月生まれ。「ドリフ大爆笑」や「風雲たけし城」「コメディーお江戸でござる」など人気お笑いテレビ番組のコント台本を書いてきた放送作家。現在は故郷の長崎県佐世保市に戻り、子どもたちに落語を教える。
※記事・写真は2019年09月17日時点のものです
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June 07, 2020 at 04:00AM
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