使っていないタブレットやスマホは、外付TVチューナーで「テレビ化」がおすすめ! - MdN Design Interactive
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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ
使っていないタブレットやスマホは、外付TVチューナーで「テレビ化」がおすすめ!~ピクセラ「XIT-AIR100W」レビュー

タブレットを使用していない時、テレビの代わりに使うのは、よい活用法のひとつといえます。ポータブルテレビと比較しても画面は大きく、ボディは薄く軽く、バッテリーは長寿命であるなど、利点だらけだからです。なによりワイヤレスで、自宅内のどこに持ち運んでもテレビが見られるのは、大きなメリットと言えます。
でも、所有しているタブレットにはチューナー機能がない……という場合も、方法はあります。今回紹介するような外付チューナーなら、チューナーで受信したテレビ放送をWi-Fiでタブレットに配信する仕組みゆえ、iPadに限らず、iPhone、Android、またWindowsなど、機種を選ばず利用できます。
この仕組みならば、ソファーではiPadを使い、自分の部屋ではWindows、さらにベッドの中ではAndroidスマホで視聴するといった具合に、自在に切り替えられます。本体直結型のチューナーのようにデバイスが限定されることもなく、またかさばることもありません。使い道がなくなった古いデバイスの再利用にも最適です。

ボディはWi-Fiルータとよく似たサイズと形状。縦置きのほか横置きにも対応します

付属品一式。アンテナケーブルは別途用意する必要があります
今回紹介するピクセラの「XIT-AIR100W」もこうした外付チューナーのひとつです。本体は弁当箱程度のサイズで、自宅内のWi-Fiルータの有線ポートとLANケーブルで接続したのち、付属のB-CASカードを差し込み、アンテナ線を接続します。
続いてタブレットまたはスマホにインストールした専用アプリ「Xit wireless」で、ネットワーク上でチューナーの検出を実行すれば、本製品が見つかりますので、チャンネル設定を実行します。これで設定は完了。あとはアプリのメイン画面に移動すれば、テレビを視聴できます。
ワンセグではなくフルセグですので、画像のクオリティは十分。画面がカクつくこともなく、テレビ専用機と言われてもまったく遜色がないクオリティで視聴が行えます。ワンセグのように映りのよい場所を求めて、窓際に移動したりする必要もまったくありません。

500mlペットボトルとのサイズ比較。ボディはやや低い程度

LANケーブル、アンテナ端子、ACアダプタを接続し、B-CASカードを挿入します
また本製品は、背面のUSBポートにハードディスクをつないでの録画にも対応しますので、簡易なレコーダーとしても使えます。番組表で個々の番組をタップすると、詳細な番組情報が表示されますので、そこで「予約」をタップすることで、録画予約が完了します。
録画した番組は、前述の「MENU」の中に、録画済み番組として一覧が表示されますので、それらをタップして再生できます。ネットワーク越しで呼び出すため、10秒単位で前後にスキップする操作はあまりレスポンスがよくありませんが、等速再生で見るぶんには問題ありません。

アプリを起動するとまずネットワーク上でチューナーの検出が実行されます

チャンネルがスキャンされます。初回接続時だけのはずがまれに再スキャンがかかります

ホーム画面で選局メニューを表示中。サムネイルタップで各番組が表示されます

番組表からは録画予約も可能。左下「MENU」タップで録画済番組を表示します
そのため家族で共有する場合も、同時に視聴できるのは1デバイスのみということになります。B-CASカードごとのライセンスですので、これは致し方ないでしょう。
一方で、録画した番組は本体に接続したハードディスク上に保存されますので、録画予約を行ったデバイスとは別のデバイスでも視聴できます。ただしチューナーアプリと再生画面が一体化しているせいか、テレビ視聴中に別デバイスで録画済み番組を観ることはできません。ここはライセンスとは無関係なはずで、腑に落ちないところです。
また、アプリはいったん設定したはずの自宅/外出先などのモードを繰り返し尋ねてきたり、直後の番組を確認するのにいちいち番組表を開かなくてはいけなかったりと、完成度はお世辞にも高くありません。特に後者は、旧モデルで使われていたアプリでは対応していただけに、ストレスが溜まります。

Androidスマホで視聴中。アプリの安定性はiOS向けよりAndroid向けがやや高い印象です

Amazonのタブレット「Fire」向けにもアプリを用意。旧端末の再利用にも最適です

Windowsにもアプリが用意されています。これはチャンネル情報を右に表示した状態

複数デバイスでの同時視聴には対応せず、アプリを起動するとエラーが表示されます
この相性問題は原因がいまいちはっきりしないのですが、解決策としては、デバイスを購入して早い段階、なるべく他のアプリが入っていない状態でアプリをインストールしてテストするのがひとつ。またそれでも不安定だった場合は、他に使えるデバイスがあれば、取り替えてみることをおすすめします。デバイスを替えるとウソのように快調に動いたりするからです。
なお、ちょうど本製品の試用中に、ボディがコンパクトになった後継製品「XIT-AIR110W」が登場しています。上記の相性問題などがどの程度解決されているかは不明ですが、これから購入を検討するのであれば、この後継製品が軸ということになりそうです。

山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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