米調査会社ニールセンは8日、広告販売で使われるテレビの視聴率指標を見直し、インターネット動画の視聴データを統合した新たな評価指標を2022年10~12月期に開始する計画を発表した。ネット動画の普及を受け、広告効果を正確に測定するのが狙い。24年の完全移行を目指す。

例えばテレビ番組内の広告と、モバイル端末などで視聴される動画投稿サイト「ユーチューブ」内の広告の効果を同じ指標で測定できるようになる。1千億ドル(約10兆円)以上とされるテレビを含めた米動画広告市場に影響を与えそうだ。

新指標の導入はテレビ局や巨大IT企業、広告業界の協力が不可欠。ニールセンのケニー最高経営責任者(CEO)は声明で「業界全体で信頼され、独立し、標準化されている単一の評価指標の提供を目指している」と述べた。(共同)