新型コロナ禍でも テレビで名作続々 ホームシアター楽しんで:放送芸能(TOKYO Web) - 東京新聞
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政府の緊急事態宣言が首都圏などに発令され、外出もままならない日々が始まり、エンタメ施設も軒並み休みとなってしまった。そんな日常にあっても、テレビでは連日のように名作や傑作が楽しめる映画番組が組まれている。こんな時こそホームシアター。番組担当者に案内してもらった。
◆ＮＨＫＢＳプレミアム 再び出会える邦画洋画
ＮＨＫＢＳプレミアムでは「プレミアムシネマ」（月−金曜午後一時、月曜同九時）を放送している。午後一時の“回”では、十五日に喜劇王チャプリンの名作「街の灯」（一九三一年）、二十七日に児童虐待事件を基にした是枝裕和監督の話題作「誰も知らない」（二〇〇四年）などが控える。
二十九日から三週にわたり、フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー」三部作を予定するなど、映画史に残る名作を放送する。午後九時からも十三日に本木雅弘が主演したコメディー「シコふんじゃった。」（一九九一年）など注目作ばかり。
「誰もが夢中になったあの名作に再び出会える」を番組のコンセプトに掲げる。坂本朋彦プロデューサーは豪華ラインアップについて「邦画洋画とも、思わず引き込まれてしまう名作を選んだ」と説明。「何度見ても面白く、新しい発見があり、世代や年代を超えて楽しめる名作ばかり。改めて堪能し、映画の面白さ、素晴らしさを感じていただければ」と語った。
番組ウェブサイトには「シネフィル・コラム」も連載。毎週金曜に更新され、翌週の映画から一本を選んで製作時のエピソード、キャストやスタッフの豆知識などを紹介している。 （原田晋也）
◆テレ東 痛快な作品でスッキリ
テレビ東京の「午後のロードショー」（月−金曜午後一時三十五分）は一九九六年四月から続く長寿番組で、超大ヒット作からマイナー作品まで楽しめる。同時間帯の他局は生の情報番組が多いが、同局は“独自路線”を貫いている。
岡本英一郎プロデューサーによると、作品選びの基準は「分かりやすさと痛快さ」だ。どのタイミングから視聴しても内容が理解しやすく、見終わった後にスッキリするような作品を特に意識しているという。残酷なシーンをカットする配慮も重ねている。
最近はウイルス禍の影響により、在宅率が高まっているとみられ、視聴率は上昇傾向にあるという。「裏の情報番組で現状を知りたい人がいる一方、『もうコロナの話題は見たくない』という視聴者が娯楽を求めているのでは」と岡本プロデューサー。今年の平均視聴率は２％台だが、三月は３％台を記録した日が増えたという。
火曜日は「アクションレジェンド」、水曜日は「特選サスペンス」などとジャンルを決めているのも特徴。現在は「００７」シリーズの“二十作品大放送”を展開中、九日からは五代目ボンド役のピアース・ブロスナン主演の作品が始まる。岡本プロデューサーは「クールにミッションをこなしていく様子は痛快」と語る。 （藤原哲也）
◆相次ぐ新作公開延期 観客７割減も
今月四、五日の全国映画ランキングを見ると、前週（三月二十八、二十九日）と大きな変化がない。ウイルス禍の影響で大型新作の公開延期が相次ぎ、ランクインしたのは前週以前の公開作ばかり。
調査する興行通信社の担当者は「全体の観客数は前週比で七割落ちている」と明かす。前週は関東圏の映画館で休館が目立ったが、四月四、五日は大阪、神戸、福岡などにも広がったためという。東京都内のある映画館のスタッフは取材に「三月下旬からガタッと客足が落ちた。通常時の二〜三割程度」と嘆く。
また、大手シネコンのＴＯＨＯシネマズは七日、三月の映画興行の成績速報を発表。東宝グループ館の六百九十五スクリーンでの興行収入は、二十六億三千七百四十八万円あまりで、前年比４１・２％だった。 （竹島勇）
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April 09, 2020 at 06:12AM
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